薬学部で6年間学んだものの、他の薬剤師にはない特別な専門知識を身に付けたいという人がいるかもしれません。そんなときには仕事をしながらでも通うことができる大学院で引き続き学んでみることをおすすめします。
他の業界でも、他の人との差別化を目指して英語を学んだり、その業界における専門知識を身に付けようという人が数多くいます。この傾向は薬剤師業界でも同じで、自分にしかない知識を目指す人が増えつつあります。働きながら学びたいというのであれば社会人大学院がおすすめで、定められている単位を全て取得すれば博士号を手に入れることができます。
博士課程は3年で、入学試験は大学により異なりますが小論文と面接のみという大学もあるようです。研究は仕事が終わった18時以降に行われますが、激務である人は研究するための十分な時間をとることができずに途中でギブアップしてしまう人もいるようです。
研究を行って結果が出ると、論文を執筆する必要があります。学位の付与はいくつの論文に携わったのかによって判断されるため、論文を執筆してはじめて評価してもらえることになります。論文の主な作成者であるだけではなく、自分が大きく貢献した論文でも評価を受けることが可能となります。
2年で取得することができる修士号であれば論文を作成する必要はなく、研究を発表しただけでも評価してもらうことが可能です。もちろん学費も支払う必要がありますが、ある私立大学の場合は学部生よりも格段に安くて1年に60万円程度だとのことです。
働きながら学費の分をしっかりと貯めておくことをおすすめします。
学費への金銭的なコストや夜の時間を研究に割くことで得られたのは、博士号や研究によって獲得した専門知識だけではありません。先生と出会うことでかけがえのない人脈を形成することができ、将来運が良ければ大学で教えることができるアカデミックポストも手に入れることが可能です。
もし働きながら博士号を目指すのであれば、若いうちにやっておくのがおすすめです。朝から夜中まで仕事と研究に時間を費やすことになるため、結婚している人であればパートナーとの時間を犠牲にしなければなりません。
また子供がいる母親であれば、夫の理解が必要不可欠です。途中でギブアップしないためにも、覚悟が必要になります。