2017年になり、北海道のお隣青森県内において、薬剤師の不足が表面化してしまいました。それまでも、長い間人材不足と言われ続けて来ていたのですが、その数字がとうとう表に出てしまいました。そこには、青森県内の薬局の4分の1において、その人員確保が出来ていないと言うことでした。
この青森県が発表した数字は、自分たちは法律違反をしていますと認めたことになります。しかし自治体は、お店を閉めるなどの策は取らず、人員確保にむけての指導を行うに留まっているのが現状です。働く薬剤師の数が、全国で46位と下から二番目に位置では、不足と言うことも致しかたないのかも知れません。
そんな青森の数字を横目に見ると、北海道はまだ恵まれた地域でもあります。薬科大学の存在も大きいのですが、大手調剤薬局の数にも恵まれていることが上げられます。
北海道発の大手調剤薬局がある有利さが、ここに表れていると言って良いのでしょう。しかし、同じ北海道でも地域によって差があることに違いなく、大都市圏と地方の町村では、その有利さもハッキリして来ています。
人口が200万人になろうとする札幌市は、東京、横浜、大阪、名古屋に次ぐ大都市にまで成長しました。冬の降雪が多いことから、人口は伸びないとされていたのですが、大幅に上回る結果になっています。その巌しい環境下にあることから、この街への人気が高まりオリンピック当時は50万人の人口だったものが、その4倍にも膨れ上がり巨大都市の仲間入りしています。
そのため病院の数も多くなり、調剤薬局の数も多くなっているのが現状です。また、北海道が大手のドラッグストアが展開する調剤薬局の発祥の地でもある有利さから、店舗展開も早く行われる強さがあります。しかし、地方にも都市が広がっているのですが、その人口差が大きくなりすぎてしまい、一極集中の気配もするのが現実です。
第二の都市である旭川市でさえ、人口減に悩みいまや人口が35万人を割ってしまい、札幌との差がますます広がる傾向にもあり、良い環境とは言えない状況になっています。そのため道内では、ごく一部の地域を除いては人口減に悩む街が多く、薬剤師の募集も少なくなっているのも事実です。
しかし募集がないと言うのではありません。逆に必ず募集があると言うことに違いないのですが、地方での募集のため人が応募して来ない現実もあります。そのことから札幌からの転職を薦めることになるのですが、地方の不便さのためか、人出不足の解消に至るまでにはなっていません。
医師同様に都市部から派遣と言う形を取る方法も模索されて来ています。