奈央がわかりやすく解説する薬剤師の転職指南所diary

治験に関わるやりがいがある仕事

• Tweet
• 

新しい薬を開発、承認へ向けて行われるのが治験です。治験とは、人での効き目や安全性を確認する臨床試験を指します。その際に、重要な役割を担っているのがCRA=臨床開発モニターです。そこでここでは、臨床開発モニターに関して詳しくご案内いたします。

新薬の承認へ向けて様々な業務を行う仕事

臨床開発モニターは、治験の契約から治験進行中のモニタリング、治験が終了するまでの流れに関わります。治験が適切に行われているか検証、確認するのがモニタリングです。

また、治験終了後の報告書の作成や治験記録が適切に保存されているかなどを確認することも大切な仕事です。そのため、間違いがないよう常に細かな確認が必要となります。さらに、治験が適切に行われるために、医師、薬剤師、看護師などの医療関係者との連携も必要となります。

治験の完了後は医師に治験終了を伝え、症例報告書への署名をもらいます。さらにコメントの回収、関係書類のチェックを行ったあとに、治験審査委員会に治験終了報告書を提出したら業務は終了となります。

求人は製薬会社やCROがメイン

主な求人先は製薬会社とCROです。製薬会社は自社で開発する医薬品の治験業務のために雇用しています。特に最近では外資系の製薬会社の勢いが顕著なことから、国内メーカーよりと求人増えている傾向にあります。

しかしながら、いずれにしても製薬会社への転職は倍率が高く、狭き門となっています。それは、求人数に対して応募者が多いという点にあります。つまり人気があるということです。これまでのキャリアが採用を左右する傾向にあるため、未経験者の場合は厳しいと言えるでしょう。

一方でCROは、未経験者でも採用される可能性が高いと言われています。CROとは、製薬会社などから治験を依頼されて業務を行う開発業務受託機関です。求人を探す場合には自分の適性と比較したうえでいずれかを選択すると良いでしょう。

この仕事に携わるにあたって向いている人とは

治験に関わる仕事はフットワークが軽く、様々な人とも調和が取れる人に向いている職種と言えるでしょう。さらに、医療関係者から治験の進行状況を的確に聞き出すヒアリング力と考察力が必要とされます。

また、医師や看護師などの医療関係者、患者さん、製薬会社など様々な人と円滑にコミュニケーションを取り、仕事を進めなければなりません。また、調剤薬局など他の職場と比べて、様々な場所へ自ら出向くことが頻繁にあります。

そのため、その様な生活スタイルにも苦を感じない人に向いています。さらに英語など他の言語が堪能であれば、国際共同治験に携われる可能性もあり、仕事の幅もより広がることでしょう。