薬剤師になるには、長い期間勉強を続けて資格試験に合格しなければいけません。その結果、就職市場においては比較的有利な条件で受け入れてもらえる傾向があります。それでも、職場に満足できずに転職を希望する人もいます。十年以上勤務してからキャリアアップのために行う場合は迷いも少なくなりますが、就職して三年程度なら早すぎるような気もします。しかし、三年目は転職を選択肢に入れて、一度自分のキャリアと向き合ってみるのにちょうど良い時期です。
薬剤師を三年間続けても、実質的には専門家として仕事をした期間は、それよりもだいぶ短くなります。職場にもよりますが、一年目は社会人一年生として覚えることがたくさんあります。学生気分から脱して、社会人としての常識に従って生活をすることを覚えなければいけない時期です。
会社もそれをサポートする期間と考えていることが多く、いろんな研修プログラムが用意されています。二年目になると、社会人としての自覚をもって仕事を始める時期になるので、専門家として覚えるべきことを覚えていく段階に入ります。
そうして三年目になって、初めて仕事を任せられることが増えてきます。一年目や二年目とは違い、責任を背負う部分が出てくるので、プレッシャーを感じる人もいます。それがストレスという形で重くのしかかってくるのが三年目です。ストレスを抱えて仕事を続けるよりも、一度立ち止まって仕事について考えてみるべき時と言えます。
三年目に入り、一人前という扱いを受けて仕事を任せられるようになると、いろんなことを考え始めます。覚えることが多くて、必死で頑張ることに夢中だった一年目や二年目とは、明らかに意識が変わってきます。学生の頃に描いていた理想と、今自分が置かれている立場とのギャップを感じる人も多く出てきます。
かつての夢や理想が、浮世離れしていたと感じる場合もあるかもしれません。現実を知った後は、夢や希望を捨てて現実を受け入れるだけの人生では勿体ないです。現実に沿って夢と希望を修正して、新たなものに仕上げる作業が必要な時期です。
その結果、新たにできた現実的な夢や希望の実現のために、転職という選択肢を検討する時期でもあります。
薬剤師は大学で薬学を学んで資格を取得してから社会に出るので、同じ会社で働く同僚以外にも同業者が多い環境になります。仕事を始めたばかりのころは、僅かなことしか分からないので、比較するポイントも自分周辺のことに限られます。
三年目になると、会社全体がある程度見えるようになるので、冷静な条件比較ができるようになります。比べてみると、会社によって違いがあることに気付きます。満足感が高まることもあれば、羨ましいと感じることもあります。
いずれにしても、一度自分のキャリアと向き合い、職場に求めるものについて考えてみる時期であるのは間違いありません。