苦しい受験や国家試験を乗り越えたすえに希望する職場は、病院やドラッグストアなどが挙げられますが、一番人気は調剤薬局です。おもに医師の発行する処方箋に基づき薬を調剤するのが仕事ですが、年収がなかなか高く、働く時間も日中で土日も休みが多いなど、安定した生活をおくれます。また、女性の多い職場ですが、出産や子育てによる離職後の復職もしやすいなど至れり尽くせりです。そんな調剤薬局の仕事内容には調剤業務のほか、服薬指導や薬歴管理、在宅業務などがあります。これから調剤薬局で働きたいと思っている方には、是非参考にしていただければと思います。
まず、基本的な業務は調剤業務になります。処方箋通りに調剤するだけですが、「処方鑑査」という大事な役割もあります。医師の処方箋に間違いが無いかチェックするわけですが、記載事項を確認する形式的監査だけでなく、患者にとって適切かを判断する処方監査も行います。
つまり、ただ処方箋に書いてある薬をそのまま渡すだけでなく、医師の立場から再確認することになります。医薬品はひとつの間違いで健康に大きな影響を与えるシビアなものですから、このように繰り返しチェックされることは患者にとって心強いものです。
薬を渡す際には服薬指導を行うことも大事な業務のひとつです。どんな病院でも薬をもらったら飲み方を説明してもらいますが、調剤薬局ではさらに一歩進んで症状の聞き取りなども行います。中には複雑な方法で服用するものもあるので、患者本人がしっかり理解することが必要です。
大事なのはコミュニケーションでして、一方的に話すだけでなく患者の意見にも耳を傾けなければなりません。患者の症状や年齢、性格なども考慮して対応しなくてはならないので非常に難しい業務ですが、経験を積むことで対応力を培うことができます。
医師が直接自宅へ向かう在宅診療は広く知られていますが、調剤薬局も在宅業務をおこないます。外出が困難な高齢者に対するサービスになりますが、高齢化が進む日本では今後も需要は伸び続けることが見込まれています。
薬局で立ちながら説明を受けるより、自宅の方がリラックスできて服薬への理解も深まります。また、より患者の生活に近づくことで状況を把握し、生活習慣の改善が期待できますし、医師などへの情報提供による連携も重要な要素となってきます。