薬剤師が働く場合の雇用形態は、主に正社員や派遣社員に契約社員の他に、パートやアルバイトさらに業務委託があります。正社員や契約社員それからパートやアルバイトは会社と直接雇用契約を結び、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結びます。しかし業務委託の場合、会社と雇用契約は結ばず、個人事業主として業務委託契約を結んだ上で働くという形になります。では業務委託で働くメリットとデメリットは何か詳しく見ていきましょう。
正社員等の会社と雇用契約を結んでいる人達と比べて、自由度の高い働き方が出来るというのがメリットです。薬剤師が雇用契約を結ぶと、本来自分が望んでいたものと違う仕事も任される可能性があります。しかもそれを断るというのは難しく、例えばドラッグストアで働いている場合、本来は調剤が仕事なのに、店内の品出し作業を頼まれる事も珍しくありません。
しかし業務委託の場合、契約書の内容に沿った業務だけを行うので、自分のスキルを最大限に活かし働けます。さらに空いている時間で副業を行ったり、専門的知識を活かして薬局の運営やコンサルティングサービスを提供するという事も可能です。
保険料が給料から自動的に天引きされないというのもメリットです。薬剤師が業務委託で働く場合、個人事業主として会社と契約する事になる為、自分で確定申告をして納税するという形になります。その為報酬が支払われる時に雇用保険料や社会保険料の天引きはないので、手取り額は正社員よりも多くなります。
また多少面倒ですが、色々な控除を利用すれば節税も出来るので、自分でお金の管理をしたいという人には向いています。しかし納めるべきものはきちんと納めないといけないので、それだけは忘れないようにしましょう。
自由度の高い働き方が出来たり、保険料が勝手に天引きされない等のメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。まず自分で健康管理をして、様々なリスクに備えなければならないという事です。正社員のように直接雇用契約を結んでいれば労災や有給休暇等ありますが、業務委託の場合はそういったものがありません。
その為仕事で何か起きた時の為に心配な人は、自分で保険に加入する等してリスクに備える必要があります。また業務委託で契約すると、会社側からノルマを課される可能性があるというのもデメリットです。
しかもノルマを達成出来ないと、契約不履行とみなされて、報酬がもらえなかったり、容赦なく契約を打ち切られてしまう可能性もあります。その為業務委託契約をする時は、ノルマがあるかをチェックしたり、あった場合は自分で達成出来そうかを考える必要があります。