病気で悩んでいる人には本音で話すことができない人も多く、上手に引き出すことができるコミュニケーション能力があると多様性に特化した薬剤師になることができます。なかなか本音で話すことができない人でも、頼りになると感じてもらえれば新しい形で相談ができるために対応能力が高くなります。
人は考えていることがわかるような、超能力を持っている人はいませんが、予測しながら話をしたり引き出すことでわかることがたくさんあります。特に医療現場では病気になって悩んでいる患者さんに対して、どのような悩みなのかわかることが治療の一歩になることは間違いありません。
まず自分の病気で悩んでいるだけではなく、その背景にあるライフサイクルから出てくることもありますし、何よりもちょっとした事象によって病気が悪化することも多いです。本音で話をしてもらうと、何が不安なのかまた最善かもわかり、対処方法も変わってくるので薬剤師にとってコミュニケーションは重要なルーティンの一つといえます。
聞き出すことが難しい反面、一度信頼を得ることで病気を治すためのメンタルを維持できるので、必要な能力になります。
このコミュニケーションで信頼を得るには、まず相手の話を聞くことから始まりますが、ただ聞いているだけではいけません。過去の経験なども踏まえて、例え話をしたり自分の事や家族の事も話せるようになると、相手が心を開いてきます。
そしてイメージが付きやすいのでどのような症状でも希望を与えることができ、人によっては心の改善がされると予定よりも治りが速くなることもわかっています。ストレスをかけないことは最も大切になり、上手な逃がし方や生活環境の改善もアドバイスできるようになると、より信頼の深まった関係を築くことができます。
患者さんとのコミュニケーションは仕事の現場では、医師や看護師にも通用するので、明確化した行動をとるときや待っているときには考え方の基準にするのも可能です。
患者さんの病気に対する不安には、いつ治るのか薬を飲んで副作用がないのか、タイミングを間違ってしまうとどうなるのか、などの気持ちのコントロールも難しいケースもあります。これを解消するには、ただ聞かれたことに答えるだけではなく、コミュニケーションのなかで何を求めているのか理解することは大切です。
例えば、過去に副作用で困ったことがあったと言われた場合には、もしかすると体質的なものが関係しているかもしれないので、体調管理のことや過去の病歴で伝わっていないことをチェックできます。そして仮に対処できることであれば、薬の中止や報告をすることなど医師や看護師でもいいので伝えておくと次に繋がります。