オンライン化する医療現場では「服薬指導」もオンライン化されています。これにより、医療機関や薬局まで行くことができない患者さんだったり、離島で医療機関がない方々にとって助かる声が聞かれています。しかし、薬剤師にとってはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。
オンライン服薬指導サービスを受けるためには診察が必要になります。こちらも患者さんが希望するならオンライン診療も可能です。患者さんの希望によりオンライン服薬指導を受けることを伺い、指定の薬局に医療機関側から処方せんがメールにて送付されます。
薬剤師は、患者さんの服薬情報を確認してオンライン服薬指導を実施します。患者さんとスマートフォンやパソコンなどの情報通信機器からアクセスして服薬指導を行います。クレジットカードなどにて会計を行い、後日、薬局から患者さんの自宅に調剤済みの医薬品が送られます。
もちろん、送られたあとは使用期間中のフォローアップも必要です。次に来局できるまで患者さんへフォローアップしていきます。
患者さんに対しては、事前に説明すべきことがたくさんあります。薬の種類も幅広く提供されるため、オンライン服薬指導の実施よりも対面での服薬指導が必要になると判断した場合には、患者さんへ理由を添えて説明をしなければなりません。
対面による服薬指導が難しい場合には、医療機関への受診を促します。どうしてもオンラインによる服薬指導になるので、情報の漏洩にも配慮が必要になります。責任の所在がどこにあるのか、問題にならないように患者さんとの信頼関係はまだまだ必要になります。
服薬アドヒアランスということが最近は重要視されています。患者さんにも自身が使用する薬について知ってもらい、積極的に改善に向かう治療を行うためには同意や理解が必要になります。
その理解の低下を防ぐこともオンライン服薬指導では課題になっています。処方された薬剤の性質をしっかり患者さんに伝えなければなりません。手の混んだ内容というなら、事前に薬剤情報を提供するために文書を送付することもあります。
オンラインでなら、画面にファイルを表示したりしながら行う方法もとれます。また、スケジュール通りに服薬できているのかは効果に影響するために大事なことです。スケジュール通りに導くために服薬指導を行うので、説明に納得できていれば、処方された薬剤で回復に向かいますし、副作用も限りなく発生しません。