奈央がわかりやすく解説する薬剤師の転職指南所diary

薬剤という業務は開発から服薬指導まで

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薬剤をつくる者にとっては、すべての患者さんに有効な薬を生み出したいと考えているはずです。ひとつの発見が新たな課題を生むという連鎖もありますし、ひとつの失敗が新たな可能性を生むということもあり、創薬メーカーは試行錯誤を繰り返しています。患者さん個々に適した治療を施すことも近年では珍しくなくなりました。それは医薬品に限ってではありません。サプリメントもその類です。また、医薬品は高齢者人口の拡大によって開発もされ、薬剤をつくる者も楽しさ、難しさを噛み締めているといいます。

副作用についてもしっかり考えよう

医学の進歩により、健康を維持する高齢者も増えています。寝たきりにならず日常生活を送れる、そうした高齢者も増えています。これは薬剤師にとって調剤業務が少なくなったり、服薬指導も不要になる可能性も秘めているように感じてしまいます。

高齢者に健康を維持してもらうことが、本人はもちろん、家族の負担、国の医療費を削減するためにも重要な意味を持つでしょう。高齢者の医療費が多い理由としては、生活習慣病を中心に、慢性疾患の治療薬を数多く服用していることにあるでしょう。

そして大きな問題になるのは、高齢者においてはこれらの薬剤を複数服用していることです。これは多剤併用と呼ばれ、薬剤の相互作用による副作用が起きやすく、高齢者医療の大きな課題になっています。

医療機関はどこが注目されているか

薬剤師が必要になるのは、どんな医療機関でしょうか。高齢者が主要ターゲットになる治療薬を考えてみれば分かる問題です。それが排尿器障害治療薬です。高齢者の排尿器疾患では、尿意が急におそってきたり、また、それにともなう頻尿が多く見られます。

こうした症状は、加齢による膀胱機能の衰えが想定されています。薬剤のスキルをもつスペシャリストに相談すれば、膀胱をリラックスさせて、急に収縮させないような薬を調合してくれます。それによって、トイレに行く回数も減らせるワケです。

どの製薬会社のものが副作用が少ないのか、効果が高いのか、そこを見極めてくれますから、個々に適した治療薬を出してくれます。

嘘偽りのないコミュニケーション

薬剤のスペシャリストは、薬剤の相互作用も計算に入れる必要もあります。類似した作用の薬を複数同時に服用すると作用が増強し、逆の作用の薬を飲めば効果が現減弱したり、消失することさえあるからです。

せっかく、治療費を支払う患者さんからすれば、消失するのに治療費を支払うことはしたくないでしょう。だからこそ重要視しなければならないのが、患者さんの話しを聴くということになります。質問をすることもあります。

それに嘘偽りなく答えることを患者さんもしなければなりません。

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