薬剤師が活躍できる職場は病院・薬局・ドラッグストアなどがあります。求人数を見ると勤務形態を問わず全国的に幅広く募集がかけられています。人手不足となっている地域も多く、高い給与や待遇面で募集している企業もあります。まさに売り手市場といえるでしょう。
現在、薬剤師の求人数は非常に恵まれています。少子高齢化や企業の売上などの理由により就職活動の環境も安定しています。他の職種に比べて圧倒的な売り手市場となっているのです。若手のスタッフを求めるために、国家試験の準備をしている学生に補助金を渡すケースも出ています。
高齢化により健康の需要はますます高まります。調剤薬局などの役割は小さくなるどころかむしろ高まるでしょう。勤務先は病院・調剤薬局・ドラッグストアだけでなく在宅医療でも活躍の幅が広がっています。人手不足となっている今の状態はしばらく続くことが予想されます。
需要が高いためそのギャップを短期間で解消するのは困難です。待遇面もいいため求人に関しても転職に関しても非常に恵まれた立場といえるでしょう。とはいえ全ての企業はそうではありません。製薬会社では求人数が年々減少しており、就職・転職には狭き門になりそうです。個々の企業では状況が異なるので求人の際はその点もチェックしてください。
調剤薬局は勤務条件に恵まれた人気の職場です。給与はそこそこ高い水準で看護師と比較してそれほどハードな仕事ではありません。長期休暇も取りやすく出産育児の休暇制度もあるでしょう。
高度な資格を活かした調剤業務は常に求められる仕事でありなくなることはありません。サラリーマンの転職は年齢を重ねるごとに難しくなりますが、薬剤師なら転職が容易です。ただし、待遇や雇用に関しては少しずつ変わってきています。
14年度診療報酬改定で調剤報酬が若干下がりました。多大な影響力をもたらすわけではありませんが、バブルのような状況ではなくなるかもしれません。職場環境や場合によっては給与や待遇に影響が出るかもしれません。規制緩和により医薬品のネット販売が解禁されることとなりました。今後もネット販売で気軽に医薬品を購入できる可能性が高いです。反発の声もありましたが、現状では押しとどめるのは難しいでしょう。こうした影響が出てくるかは不明ですが、じっくり見極める必要があります。
患者さんの健康に関わる医薬品を扱っている以上は訴訟リスクもゼロではありません。以前よりも患者さんの権利意識は高まっています。昔は処方トラブルで訴訟となるケースはまれですが、現在は患者さんが訴訟をおこすケースがあります。
医療ミスと認められれば賠償責任が求められるかもしれません。医療や薬学は昔より高度化されており難易度が上がっているのも理由です。そのため、薬学部の就学年数も6年に延長されました。国家試験の難易度が上がっているためです。
薬が求められる今、丁寧な仕事を行うことは欠かせません。医療事故は病院内で起こりやすいので、万が一の時でも慌てず迅速な対応で処方・調剤することが大切です。