薬剤師というと調剤薬局で働いているイメージを持つ人は少なくありません。確かに調剤薬局で働いている人はとても多いですが、実際に活躍している場はそれだけではありません。果たしてどのような場所で働いているか、その就職先について紹介します。
全国にある調剤薬局の数は約58000店舗といわれています。これはコンビニエンスストアの約55000店舗を超える数であり、いかに調剤薬局が街中にあふれていることが分かります。そのため、薬剤師といえば調剤薬局で働いているというイメージがついているのかもしれません。
調剤薬局では医師の処方箋に基づいて、正しい内容と分量で薬を調剤し患者に交付しています。もちろんただ薬を渡すのではなく、処方箋の内容に不明な点や不審な点があれば、医療機関に問い合わせをして確認しなければなりません。
不明な点や不審な点を見つけるためには、薬や病気に対する正しい知識を持つ必要があります。また、患者に薬を渡すときには説明責任があるため、薬の効果だけではなく、服用方法や薬の副作用などをきちんと丁寧に説明する必要があります。
正しく安全に薬をしようするために、患者と医師の橋渡しをするのが重要な役割です。そのため、薬や病気の知識だけではなく、コミュニケーション能力が求められる仕事です。
病院に勤務する薬剤師も少なくありません。病院の場合、主に入院患者に対する服薬管理が主な仕事内容となります。病院でも医師の処方箋に基づいて、薬剤を調剤したり、薬剤の在庫をチェックしたりします。
これは調剤薬局と変わりないのですが、病院では採用している薬剤の種類がとても多いです。さらに注射剤や点滴剤の数が豊富にあることも、調剤薬局とは異なる点です。大きな病院では夜勤体制を取っているところがほとんどであるため、シフト制の勤務で日曜や祝日出勤も珍しくありません。
チーム医療の一員として医師や看護師などと連携することも多く、専門知識を生かして患者の治療にあたることができます。仕事内容はハードだけど、やりがいを感じている人も少なくありません。
近年は医学や薬学の発展にともなって、次々と新しい薬剤が開発されています。そのため、民間の製薬会社に活躍の場を求める人も少なくありません。研究職として就職する人もいれば、営業職であるMRとして活躍する人もいます。
研究職として働く場合、大学院まで進学してから就職することが一般的です。