日本の稀に見る少子高齢化の時代を反映して看護師や薬剤師の資格がとても注目されるようになってきました 。これから薬剤師を目指すとして、心配なのは、6年間の大学の費用です。国立公立大学では6年間で約350万円かかると言われています。一方、私立大学は6年間の薬学教育に約1200万円かかると言われています。
薬剤師の国家試験を受ける前には受験資格を得るために、6年制の大学の薬学部を卒業する必要があります。大学の学部に関しては、6年制の薬学部に限られています。日本にはどのくらいの数の大学の薬学部があるのでしょうか。
これは思っていたよりも少ない数です。日本全体で見渡した時、6年制の薬学部を持っているような大学は74校のみです。それだけ入学するのが難しいということになります。
それが入学試験の競争率が高い理由です。
6年間の大学生活で一体どのくらいの費用が発生するのでしょうか。国公立大学と私立大学との間では、6年間に発生する費用に大きな隔たりがあります。国公立大学の年間の授業料は50万円となっています。これに大学入学時の入学金を含めると6年間では約330万円のお金が必要ということになります。
一方私立大学の薬学部に進学した場合には費用が跳ね上がります。それには理由があります。私立大学では入学時に大きな入学金を支払わなければなりませんし、それに加えて大学への寄付金などを要求される場合が多いからです。
そして授業料自体も国公立大学に比べると約3倍の費用がかかります。つまり私立大学の年間の授業料は150万円もかかるということになります。私立大学に進学した場合には6年間で1200万円くらいのお金がかかってしまいます。
国公立大学と私立大学とでは、どちらが経済的なのかは一目瞭然ではないでしょうか。
薬剤師の国家試験の合格率は比較的低いことで有名です。その全国平均は70%くらいであるといわれています。つまり10人の受験生がいたとすれば、その内の3人は受験に失敗するということになります。この国家試験を受験するためには、6年制のカリキュラムを持つ大学の薬学部を卒業することが条件となっています。
国家試験は日本全国各地の主要都市で1年に1回だけ開催されます。ですからその年合格できなければ、翌年までチャンスを待たなければならないということになってしまいます。これはちょうど私たちが昔経験した、大学受験の厳しさに匹敵するのではないでしょうか。